- 牧場経営をしてみたいけど、具体的な酪農家の仕事内容について知りたい
- 従業員として牧場に就職することを考えているけど、具体的になりすればよいの?
こういった疑問にお答えします。
酪農家の仕事内容について
酪農家の仕事内容は幅広いです。
- 牛の繁殖
- 餌やり
- 牛舎の清掃
- 家畜の売買
- 生まれてきた牛の保育育成
- 乳を取り牛乳を生成
- チーズに加工
- 飼料の生産
など他にも牧場によって多くの仕事があります。
最近では搾乳のお仕事については機械化されており、実際にイメージされている方が多い手で牛乳を搾るという農家は結構少なくなってきます。
一定の規模を持っている酪農家は観光を産業にして、観光客の前で牛の乳を搾ることもあります。
具体的に見ていきましょう。
毎日乳を搾る必要がある
人間と同じように牛も毎日乳を絞らなければ病気になってしまいます。
特にホルスタイン種の牛は乳を出すためだけに改良された牛なため、乳を搾らないと乳房が破裂して、そこから乳が垂れ流し状態となり、出血を伴い病気になります。
牛は品種改良により乳を搾るために改良をされていますので、きちんと牛の世話をして搾乳してあげないと牛は死亡します。
実際に出産を体験した方ならわかるかと思いますが、乳を出さなければ乳房が張って痛くなりますよね。
そのままほっておくと乳房炎になるため、たとえ赤ちゃんが飲まなくても乳を出さなければいけませんよね。
実は牛も同じで、乳を搾らなければ病気になってしまうのです。
そのため、酪農家の仕事で最優先なのが、乳を搾ることということです。
取れた乳はまず牛乳にする。チーズに加工するケースも
取れた乳はまずは牛乳に加工します。
より日にちが持つものはチーズとなり、並行してチーズも作るケースもあります。
最もこれは酪農家によって異なります。
北海道の場合は生乳をそのまますべてホクレンに出荷し、大手の乳製品企業(明治、森永、雪印など)が買い取るケースが多いです。
ちなみに一般的に飲用に向けて販売すると1kgあたりの単価は110円~120円、チーズなどの加工用に販売すると60~70円、ホクレンはチーズと飲用まとめて買い取るので、90~100円程度となっています。
近年はMMJなどホクレン以外でほぼ乳用専門で高値で買い取る企業もでてきました。
酪農家は畑を活用して、飼料を生産するケースも
牛に与える飼料も酪農家で生産します。
とうもろこしや牧草などを餌にして乳牛に与えますので餌を生産することも酪農家の仕事です。
外注するよりも自分で生産する方がコストがかなり抑えられるためです。
そのため、酪農家は広大な牧場のみならず、畑を持っていることが多いです。
子牛の世話も重要な仕事
酪農家は生まれてきた子牛の世話も重要な仕事です。
- へその緒を切る
- 消毒する
- 親の乳を飲ませる
- 離乳させて、人工保育する(人工ミルクで)
- 市場に販売する(または自分のところで育てる)
というのが一連の流れです。
やっていることは人間とあまり変わりませんが、人間よりも離乳するのが早いという特徴がありますね。
特に子牛は最も事故が起きやすいため、多くの責任が伴います。
逆に子牛の事故率が低い農家は経営が良い傾向にあります。
私の偏見かもしれませんが、やはり子牛を育てるのは女性の方が上手だなぁと感じました。
実際に哺乳を担当している方も女性の方が多い傾向ありますね。
搾乳が仕事なので、搾乳機の清掃は必須
搾乳機を使用しますので、搾乳機の消毒はかなり入念に行なわないといけません。
万一清掃不足で雑菌が入ると数百万円単位の損失になるケースもあります。
清掃という部分では特に気を付けなければなりません。
牛舎の清掃も重要な仕事
酪農家にとって牛舎の清掃も重要な仕事です。
酪農家は主に牛を世話をすることで利益を得ます。
乳が出る牛は妊娠している牛になりますのでいずれ出産もします。
人間でもきれいなところで出産しなければいけない通り、牛もきれいなところで出産しなければいけません。
牛の出産のお手伝いをするのも酪農家の仕事になりますし、牛の泊まっている牛舎の汚れを綺麗にするのも酪農家の仕事です。
酪農家の仕事は幅広いが、いずれも責任が大きい仕事
今回は酪農家の仕事内容について詳細にご紹介してきました。
酪農家の仕事というと「乳を搾る」だけという印象の方もいらっしゃるかと思いますが、実は多くの仕事をこなしています。
いずれの仕事もサボってしまうと牛が病気になったり、死亡したりします。
機械が進化しても最終的に牛をお世話するのは人間であることを忘れてはいけない仕事です。
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