牛の全廃棄要因について

親牛

廃用牛を屠畜するときに残念ながら全廃棄になってしまったことも多いですよね。

この全廃棄は何が原因でなるのかはご存知でしょうか?

今回は牛の全廃棄になる原因について簡単に解説していきます。

 

高度の水腫

水腫とは体内のいらない水分が筋肉の間にたまる状態のことを水腫といいます。

一部分だけ水腫が見られたときは「筋水腫」といい部分廃棄となりますが、これが全身に及ぶようになると「高度の水腫」となって全廃棄になります。

原因として挙げられるのが

  • 牛が長い時間横になって、血液の流れが悪くなったため
  • ビタミンAの欠如
  • 内臓の疾患

上記の3つです。

牛がかなり痩せている、起立不能などの運動障害を起こしやすい病気です。

 

敗血症

血液の中に細菌が入り、体内で増殖して、全身の病気になることを敗血症といいます。

原因として挙げられるのが外傷や腸炎です。

発熱や発育不能を起こしやすい病気です。

 

尿毒症

尿に関係する臓器(腎臓、尿管、膀胱)に異常が出て尿を排出できなくなり、老廃物が体内に残る病気です。

枝肉に強い悪臭が出てしまう特徴があります。

 

黄疸

胆汁の成分であるビリルビンが異常に増加し、臓器や筋肉が黄色くなってしまう病気です。

原因としてあげられるのが感染症や肝臓の病気などです。

 

白血病

白血病は人間でもなる方がいらっしゃいますね。

血液を作る白血球ががん化する病気のことを言います。

病気の原因は二つあります。

一つは水平感染でアブや手袋、注射器の連続使用から移ります。

もう一つは親子感染で、白血病に感染している母牛の初乳を飲んでしまうなどの要因が考えられます。

 

 

膿毒症

化膿を引き起こすブドウ菌や連鎖球菌などが体内に入り、転移する化膿のかたまりを作ったり、発育不良になったりする病気です。

 

今回は全廃棄の原因となる主な病気について解説していきました。

特に白血病は近年増加が増えており、注視していく必要があります。

獣医師さんなどと相談し、適切な処理をすることをおすすめします。

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