肥育牛を出荷するときにアタリがでて困っているという方も多いのではないでしょうか?
肥育成績の悪化や取引価格の下落にもつながるアタリはできれば避けたいところですよね。
今回はアタリの防止方法について解説していきます。
肥育牛のアタリとは何か?
アタリとは物理的な外傷がでたときにでる傷のことをいいます。
皮下出血を起こしており、枝肉にしたときに部分的に廃棄になります。
- 牛同士で喧嘩した
- 他の牛の角が当たった
- 出荷時に家畜車にぶつけた
- 飼養の仕方があまり良くなかった
- 鳥につつかれた
など様々な原因で起こる現象です。
特に発情があるメス牛に起こりやすく、飼養管理には注意が必要です。
アタリの防止方法
アタリの防止方法は主に下記の4つです。
- 除角する
- 密飼いをやめる
- 少数の牛で飼養する
- 雌の場合は卵巣摘出が効果的なことも
具体的に解説していきます。
除角する
除角はアタリ防止の最も有効な手段の一つです。
除角することで、
- 牛のストレス低減
- 牛群通しでの争いの低減
- 角が他の牛にあたりアタリができることが少なくなる
に効果があるためです。
素牛を導入するときに必ず除角しておくことをおすすめします。
密飼いをやめる
密飼いをやめることで、牛舎にスペースができるため、アタリが出る可能性が少なくなります。
また牛のストレスも低減されます。
少数の牛で飼養する
高品質のブランド牛肉の場合は少数の牛でつなぎ飼いすることもあります。
松阪牛や神戸牛の場合、農家によってはアタリ防止のため1牛舎に2頭飼いなどを行っているケースもあります。
ただし、牛舎のスペースが大幅に余るため、経済的な効率はあまり良くありません。
卵巣を摘出することも
雌牛の場合は卵巣摘出が効果的なケースもあります。
ただし、
- レベルの高い獣医師が必要
- 卵巣を完全に摘出する必要がある
- コストが高い
という観点から取り組んでいる人は多くはありません。
参考資料:雌未経産群肥育における除角実験 鳥取県
コメント